犬の足に関する異常のほかに立ち方や歩き方・仕草で分かる病気や対処方法を書いていきます。
この記事を読むことで、愛犬が病気だった場合適切な対処方法が分かり、早い段階で治療することが出来るでしょう。
早期発見の方法
散歩中や公園で遊んでいる時などに4本の足がきちんと並んでスムーズに歩いているのか普段から確認することが大切です。
どこかの足をかばうように痛がったり左右非対称になっているところ無いか?さらに、犬は痛みを感じる部分があると舐めつづける習性があります。
舐め続けて被毛が湿っている箇所などないか、毎日触ったりして確認してあげましょう。
予防のコツとして
おやつや人間の食べ物を与えないようにして肥満予防を、肥満は骨や関節の負担だけではなく内臓の病気も引き起こしてしまう原因になります。
可愛いからといって、ついついおやつや私たちの食べ物をあげないようにしましょう。
また、高いところやすべる床などからジャンプすることは足腰の関節を痛める原因になります。
滑りやすいフローリングなどは絨毯を引いてあげたり、ソファーや階段など高いところからのジャンプもさせないであげてください。
記事の最後のほうに関連する病気に対しての記事リンクを張っています。
目次
犬の足の異常を思わせる立ち方歩き方で分かる病気一覧
足を引きずる
関節の異常がなどがあると犬が片足を引きずることが多いようです。
前足を引きずる時などは上腕二頭筋腱滑膜炎(じょうわんにとうきんけんかつまくえん)
や肘関節形成不全(ちゅうかんせつけいせいふぜん)
また後ろ足の場合は股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)などの可能性がります。
生後4ヶ月~11ヶ月の若い小型犬などにレッグ・ぺルテス(血流が悪くなり、骨が壊死する病気)で足を引きずってしまう症状が確認できることも。
そのほかに骨肉種や椎間板ヘルニアなどで神経が麻痺した時などは足に力が入らないので足を引きずる症状が見られます。
頭を上下に動かして歩く
どちらかの前足に痛みがある場合、負担をかけないように頭を上下しながら歩く姿が見うけられます。
痛いほうの足が地面につくと頭が上がり、痛くないほうの足が地面につく頭が下がります。
前足の関節炎や肩不安定症、長い時間前かがみで歩く場合などは肘関節炎の場合があります。
また手根関節(人間でいう手首の関節部分)の靭帯破損、肉球になにか棘が刺さっている可能性があります。
犬は体重の大多数を、前足で支えているため前足の関節や筋肉を痛めると
歩けること自体が難しくなることがあります。
ジャンプや飛び掛りなどできるだけ、前足に負担をかけさせない生活をしてあげてください。
よくつまずく
何も無い平坦な道を歩いていたり、普段つまずかないような
低い段差でも愛犬が多く見られたら要注意です。
神経の異常でバランス感覚に影響がでている場合があります。
予想できる病気は
背骨をつないでいる椎間板がはみ出してしまい神経を圧迫してしまう椎間板ヘルニアや
後ろ足付近の神経が麻痺する坐骨神経麻痺など、そのほかに関節炎などの痛みを抑えるために足の筋力が衰えてしまうと足を引きずったりつまずきやすくなります。
また、寝る時間が多くなる老犬などは、足の筋肉が弱くなって良くつまずくことがあります。
歩幅が狭くなる
健康な犬は前足をきちんと伸ばして軽そうに歩きますが、関節に痛みがある犬は、痛いから足が十分に伸ばせずチョコチョコと歩幅を狭くして歩くようになります。
可能性がある病気は、肩・ひじ・膝(ひざ)・毛根関節(手首)の各部分に炎症がおきる足根関節炎や股関節形成不全などです。
とくに後ろ足の歩幅が狭くなっている場合は股関節形成不全の可能性も。
これらの病気はシニア犬に良く見られる病状ですが、若い犬でも過度の運動・すべる床での
足に負担がかかるような生活をしているとなりやすいとされています。
また、病気ではありませんが、夏場などで熱い地面や砂浜を歩く時、熱さからチョコチョコした歩きになることがあります。
ぎこちない起き上がり方
健康な犬は、問題なくすぐに起き上がりすぐ歩くことが出来ますが、みていて「どっこいしょ」と体が重そうに起こしていたり。
体を起こす仕草がゆっくりで途中で止まったり、ぎこちない場合は、骨・関節の病気のせいかもしれません。
痛みがある骨や関節の部分を動かす時にゆっくりした動作になることが多く、痛みが走ってしまい途中で「キャン」と痛みを訴えるように吠える時もあります。
肩やひじ、膝などの骨関節炎や股関節形成不全、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)などが病気のリストにあげられます。
そのほかに、腹痛や貧血などで置き上がり方がぎこちなくなることがあります。
グルグル回る
犬はダニやのみなどの付着でお尻の辺りが刺されたり、何か刺激があると確かめようとして、一時的にグルグル回るように見っているように見える時があります。
その際は肛門辺りにかゆみや皮膚炎があったり、何か皮膚にノミ・ダニがいる場合が多いです。
頭を傾けたまま小さい円を作るように回る場合は、脳炎や脳腫瘍を患っている場合があります。
シニア犬が同じところをグルグル回るのは認知症の可能性があります。
認知症の犬はゆっくりと大きくまわりつづけます。
そのほかに体に異常が見られないのに、回り続けるときはストレスが原因で発症する常同症(じょうどうしょう)の可能性も考えられます。
突然倒れる
愛犬が突然、倒れてぐったりしていたら緊急を要する可能性が高いので至急、動物病院にいきましょう。
急に倒れる場合・心臓病や熱射病・異捻転(いねんてん)などがあります。
心臓病で倒れた時は、呼吸困難になって、舌の色が紫色に変わることが(チアノーゼ)。
吐きながら倒れる場合は毒素のモノ(除草剤など)を誤食したときに現れます。
そのほかに、ワクチンのあとに1時間以内に倒れたのであればワクチンアレルギーの可能性が極めて高いです。
そのほかに環軸椎亜脱臼(かんじくついあだっきゅう)首の骨の脱臼の場合は痛みがあるので「キャン」と吠えたあとに倒れます。
また、ふらふらと歩きながら倒れる場合は脳疾患の可能性も疑いがあります。
クセと思って見逃さないで
犬だけではなく動物は痛みや怪我があることを隠す性質というか本能があります。
それは、天敵に痛みや怪我を相手にばれると、不利で死を意味するからです。
そして、痛みが無いフリをしている愛犬に対して飼い主が気付かず、クセだと勘違いしてしまう傾向があります。
もし気になるクセがある場合、獣医さんに相談してみましょう。
最後に・・・
愛犬は自分が思うように歩行ができなくなったり、立てなくなったりすると不安を感じやすくなります。
その理由は、ほとんどの歩けなくなった野生の動物は自分の身を守ったり、狩猟をすることが出来なくなるため、死を予想させるからです。
また歩いたり、立って姿勢を正すことは体の筋肉をきちんと動かして、血液の流れを促進させる役割でとても重要です。
愛犬が不安にならないようにきちんと、歩き方や立ち方、仕草など注意するようにしてあげてくださいね。
なにか異常が感じられたら怖がらずに、勇気をだして獣医さんに相談しましょう。
あなたの立場になって考えてくれる獣医さんが必ずどこかに絶対いるはずです。