犬に小松菜を始めて食べさせる人や野菜をあげる経験が少ない人に対して大丈夫な与え方を説明して行きます。
「よくスーパーで見かける小松菜って犬に食べさせていいの?」
「冷蔵庫に小松菜が少し余っているけど、大丈夫なら犬にあげてみようかな?」
と思っている人に向けて書いて行きます。
もちろん小松菜はあげても大丈夫ですよ。
この記事を読んでもらえれば安心して小松菜をあげる事が出来る様になりますよ。
同じような野菜にほうれん草がありますが、実は栄養素は小松菜のほうが優れているんです。
更に小松菜のほうが値段が安いといった利点があります。
小松菜を愛犬にあげてみたくなりませんか?
それでは説明にはいります。
小松菜をあげるときの注意点は一つ。
①甲状腺の機能低下症などの病気を抱えている犬にはあげない。
それ以外のわんちゃんだったら食べさせても大丈夫です。
そのほかに細かい注意点や食べさせ方を書いていきますので、是非最後まで見ていってくださいね。
犬に小松菜を食べさせる事について
小松菜はチンゲンサイと同じ種類の「アブラナ科の植物」になり、1年中スーパーなどで手に入ることが出来るので、キャベツと並んで身近な野菜といえるでしょう。
小松菜の栄養素
緑黄色野菜(りょくおうしょくやさい)に分類される野菜なので、色々な栄養成分がありビタミンなどの栄養素も豊富です。
さらに、鉄分とカルシウムが他の野菜よりも多いといった特徴があります。
実は、牛乳よりもカルシウムが多いといった特徴もあります。
カルシウム
骨や歯を作り強くして健康に保つ役割があります。
参考程度に
小松菜100gに対してカルシウムは170mg
牛乳100gに対してカルシウムは110mg
ビタミンC
コラーゲンを作るのに必要で犬の皮膚や被毛を健康に保つ働きがあります。
また、体内を酸化させることを防ぐ抗酸化作用があり、犬の老化やガン細胞が出来るのを防ぐ役割があります。
犬はビタミンCを身体で作ることが出来ますが、年を取ったり、ストレスや体調に左右されて生産される量が減りますので常時供給できることに越したことは無いでしょう。
鉄
赤血球を作るのに必要な成分で、酸素を全身に循環させて疲労を回復させたり、貧血を防ぐ役割があります。
カリウム
体内に溜まっている老廃物や、必要の無い塩分(ナトリウム)を尿にして外に出す役割がありデトックス効果や高血圧を予防する働きがあります。
ベータカロテン
犬の体内でビタミンAに変化します。
ビタミンAは目や粘膜の健康を保ちながら、皮膚や骨を作るのに関わってくる大事な栄養成分です。
食物繊維(しょくもつせんい)
腸内環境を整えて程よく腸を刺激しながら排便活動を活発にして、便秘を予防する働きがあります。
栄養素で分かる小松菜のメリット
老化やガン予防。(ビタミン類)
骨と歯を強くする。(カルシウム)
皮膚を健康にする。(ビタミンCやベータカロテン)
身体の免疫力アップ。(コラーゲン)
フードにかさ増してダイエットにも。(低カロリー)
小松菜の与え方や量について
食べさせ方や調理の仕方などについて書いて行きます。
小松菜の与え方
茹でたり、炒めるといった方法がありますが、あまり加熱しすぎると栄養素も抜けてしまいますのでほどほどにしましょう。
基本的にはお湯で茹でることをお勧めします。
小松菜にはシュウ酸カルシウムという成分が若干含まれていますが取りすぎると犬の身体の中で固まり、尿路結石の原因になるといわれています。
しかし、お湯で茹でることによってシュウ酸カルシウムはかなり減らせます。
過去に尿結石を抱えたことがある犬の場合は茹でて食べさせた方が良いでしょう。
また、お湯で茹でて加熱することで、柔らかくなって身体に吸収されやすくなり消化不良や下痢といった症状を防ぐことが出来ます。
茹でて加熱する方法
①茎の部分に熱が通りやすいように十字に切り込みを入れしっかり水で洗います。
②鍋にたっぷりのお湯を入れて沸騰させます。
(この時に塩をほんの少しだけ入れても良いでしょう)
③小松菜の頭の部分を持って、茎の部分だけを30秒加熱させます。
④小松菜を葉まで全部投入して15秒だけ茹でます。
⑤お湯から小松菜を取って、冷水で冷ましてあげてください。
加熱がまだ足りないようでしたら、再度お湯に浸からせる事で加熱できます。
⑥食べやすい大きさに切って出来上がりです。
加熱しすぎると、ビタミンCが逃げてしまうので気をつけてください。
また、小松菜を加熱したお湯はシュウ酸カルシウムが含まれていますので、犬には飲ませないようにしてください。
下に動画を貼り付けておきますね。
小松菜をレンジで加熱する方法
①小松菜をなるべく、小さく切ってください。
(水を加える必要はありません)
②葉っぱのほうが上になるように、耐熱ボールに入れてサランラップを掛けましょう。
③レンジで3分から4分ぐらい加熱します。
④しんなりとしていれば、後は余熱をとって水気を取って絞って出来上がりです。
小松菜の切った大きさやレンジの火力などで、加熱時間が変わってきますので調節してください。
小松菜をフライパンで炒める方法
オリーブオイルでフライパンで熱してあげると香ばしい匂いがして、愛犬の食欲アップに繋がります。
①フライパンにオリーブオイルをいれて、加熱します。
②フライパンが暖まったら弱火にして、小松菜を投入します。
③弱火で、フライパンに蓋をします。
④様子を見て小松菜がしんなりしたら出来上がりです。
コツとして、小松菜を入れるときに茎の部分を先に入れると良いでしょう。
小松菜を与える量
小松菜は水分が94%と非常に多いので、ドッグフードなどにトッピングしてあげることで有効に水分を補給してあげることも出来ます。
下記の量を参考にしていただければと思います。
体重3kgの犬に対して15~20g
体重5kgの犬に対して30~35g
体重10kgの犬に対して50g~60g
体重15kgの犬に対して70g~80g
若干犬の個体差により、与える量が変わってきますので調節してくださいね。
食べやすい大きさに切る
犬の身体に合わせて、食べやすい大きさに切って食べさせる事をお勧めします。
犬は食べた野菜を消化するのが人間ほど得意ではありません。
更に食べる時は、噛むといった行動をしないのでそのまま飲み込んでしまう場合が多いのです。
ですから消化不良を起こしてしまい、下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があります。
特に小松菜は硬い茎(くき)の部分もあるので消化しにくい場合があります。
茎の部分は特に小さく切ってあげるほうが、愛犬の身体に優しいといえるでしょう。
良い小松菜の選び方
小松菜の選び方について書いて聞きます。
鮮度の良いものを選ぶことが大切で特徴として3つあります。
①葉っぱが鮮やかな緑色。
②葉の肉が厚くて内側に果肉が詰まってそうなもの。
③茎に張りがあるもの。
この3つです。
小松菜とほうれん草の違い
ほうれん草より小松菜が優れている点を伝えて行きます。
まずはシュウ酸カルシウムの量です。
小松菜100gに対してシュウ酸カルシウムの量が50mg
ほうれん草100gに対してシュウ酸カルシウムの量が770mg
比べてみれば分かりますが、なんと約15倍もあります。
シュウ酸カルシウムを取りすぎると、尿理結石になるリスクがありますので小松菜のほうが良いといえるでしょう。
カルシウムの量も小松菜170mgに対してほうれん草は49mgと約3倍もあります。
鉄分も小松菜2.8mgに対してほうれん草は2.0mgです。
ほうれん草は、カルシウムもあり栄養素が高いイメージがありますが、実は小松菜のほうが栄養があるのです。
また、ほうれん草よりあくが強くなく食べさせやすい野菜といえるでしょう。
小松菜をあげる際の注意点
犬に食べさせても良い小松菜ですが、簡単な注意点があります。
見逃さないようにチェックしていってくださいね。
与えすぎない
犬は普通に生活していく分には、きちんとしたドッグフードをあげていれば基本的には大丈夫です。
しかし消化しにくい野菜などは与える量が多かったりすると胃腸に負担がかかってしまい、下痢や嘔吐などを引き起こしてしまうので食べさせ過ぎないようにしましょう。
目安として、ドッグフードをあげる量の10%~20%ぐらいのにしておきましょう。
甲状腺に疾患のある犬にはあげない。
甲状腺という器官は甲状腺ホルモンを血液中に流すといった重要な役割があります。
この甲状腺ホルモンを作るのにヨウ素という成分が必要なのですが、小松菜などに含まれる「ゴイドロゲン」がヨウ素の吸収を妨げてしまい、甲状腺機能低下を発症させてしまうといわれています。
甲状腺の機能が低下すると、下記のような様々な症状があり引き起こされるといわれています。
①精神感覚が鈍くなる
②元気が無くなる
③運動をしたがらなくなる
④食欲や食べ物をを普段より多く食べていないのに体重が増える。
⑤身体の毛が抜ける
⑥皮膚が弱くなって、脂の分泌が多くなり皮膚症にかかりやすくなる
⑦毛につやが無くなり、パサパサする。
⑧発作を起こす。
⑨顔面神経が麻痺する。
上記のような様々な症状が現れますので、甲状腺の病気を患っている犬には小松菜をあげないでください。
一般的に甲状腺に疾患がある犬には、「アブラナ科」の植物である小松菜・キャベツ・大根・などは与えないほうが良いといわれています。
アレルギーや身体に合わない犬もいる
小松菜に関してアレルギーはあまり聞かないですが、まれに身体に合わなかったり、アレルギーっぽい症状が出ることがあるようです。
異常な症状として
身体を痒がる・下痢や嘔吐・じんましん・元気が無いなどといった症状が出るといわれています。
上記の症状が出た場合は一旦、あげるのを中止して様子を見てください。
症状が治まらなかったり、酷くなった場合などは獣医さんに相談しましょう。
不安な場合、最初は少量から与えて、少しずつ量を増やして行くことをお勧めします。
最後に
小松菜は犬にとって健康に良い食べ物といえるでしょう。
もちろんあなたにも美容と健康に良いので愛犬と一緒に食べることで健康作りができますね。
帰りにスーパーに寄ったときや、料理の時に余った時などに愛犬のドッグフードのマンネリ解消や食欲アップなどにお勧めです。
一緒に食べることで愛犬との思い出作りや食事のレパートリーがアップすると思いますので是非挑戦してみてくださいね。