犬が発症する脳や頭に関する代表的な病気を5つ伝えていこうと思います。
「愛犬の様子や行動パターンがなんか最近おかしい。変だ、なにか違和感がある」
と感じたことはありませんか?その場合もしかしたら、脳系統の病気にかかっている可能性があります。
脳は行動の全てを命令する器官になりますので、異常が起きると変な行動や不具合的な動きをします。
脳の病気は遅れると重症になる可能性が高いので、早めに病院に連れて行くことをお勧めします。
病気の初期症状が分かることで早期発見が早くできるので、是非役立てくれてたらと思います。
早めに気づいてあげることで病状を遅らせたり、治療できる可能性も高くなりますので是非見て行ってくださいね。
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目次
犬の代表的な脳の病気について
犬の代表的な脳系の病気といえばてんかん・脳炎・脳腫瘍・水頭症・認知症ですそれでは見ていきましょう。
てんかん
てんかんとは、脳を作っている神経細胞の異常な興奮が起こって引き起こされて発症する病気だといわれています。
突然ショック状態になり、一時的に体のさまざまな所が痙攣(けいれん)や硬直などを繰り返す(発作)の症状が現れます。
症状
突発的な発作が起きた
発作がしばらく絶え間なく続く
発作がおさまった後は何事もなかったようにケロっとしている。
発作が一ヶ月以内に数回、定期的に繰り返して起こしている
意識がなくなり体がピクピク震える発作が続く
この発作を繰り返すとてんかんと診断を受けます。
1分~2分の少ない時間でおさまる発作が年に1、2回でしたら、すぐに病院に連れ行かなくても大丈夫なことが多いですが、3ヶ月に2回以上の発作があればすぐに診断させてあげましょう。
また、発作が10分以上続いたり、1日に何度も起こる場合は、他の脳の病気や中毒の場合があるので早めに受診させましょう。
治療法として
難病ですので手術しても完治が出来ない病気です。
発作を抑える薬を飲み続けることで、症状を抑えることが出来ます。
発症したら
何度も発作をお越すと、発作になる場面が分かってきます。
発作を起こすタイミングをあらかじめ覚えておいて、発作を起こしても他の事故や怪我を防げるようにいつでも冷静に対応できるようにしておきましょう。
脳炎
脳に炎症が出来て少しずつ脳が破壊される病気。
炎症が起こる場所によって病名が変わったりします。
壊死性脳炎(パグ脳炎)
元気がなく、おとなしくなったりして、歩くのに支障が出たり、壁ずつたいに歩くなどの症状が見られます。
名前のとうりパグ特有の病気だとされていましたが、最近は小型犬でも発病するのが明らかになりました。
肉芽種性髄膜脳脊髄炎(にくがしゅせいまくのうせきずいえん)
脳内にに小さなコブが出来ることで脳細胞を圧迫して、視力などに悪影響を与えます。
犬ジステンパー脳炎
ウイルスが肺に感染して肺炎を引き起こす病気ですが、脳にも感染することがあり脳炎を引き起こす事があります。
症状
発作が起きる
歩きながらぶつかる
立っていても足に力が入らずに足が開いてしまう
立つことができない。
同じ方向をぐるぐる回る
ふらつく
治療法として
脳炎は完治させることが難しいので薬を投与して病気の進行を遅らせる治療を施します。
ステロイド剤や免疫抑制剤を使って免疫が自分の脳に攻撃をしないように、免疫の活動を抑える治療になります。
犬ジステンパーはワクチン注射で予防できますが
発病したら助ける方法がなく数ヶ月で死に至ることがあります。
発病したら
免疫を抑制する薬をあげることで、愛犬を守る事はできますが、脳炎の進行を止める事はできません。
ですが、治療が上手くいくって3年から5年は延命できることがあります。
脳腫瘍
脳の内部や周辺に腫瘍が出来る病気。
分かりやすく言えば脳にできた癌(ガン)です。
他のところにできた腫瘍が脳に転移したりして発症することがあります。
良性か悪性といったことで症状が変わるのではなく、脳の何処に腫瘍が出来たということで症状が変わったりします。
脳の左側に腫瘍が出来ると、左目の死視力が落ちたり、左側の体が麻痺したりします。
症状
発作が起きる
歩きながら物にぶつかる
立っていても足に力が入らず足が開いていく
立つことが出来ない
同じ方向にぐるぐる回る。
ふらつく
治療法として
切り取っても大丈夫な場所にできた腫瘍でしたら、手術で切り取って摘出して直します。
完全に摘出できなくて腫瘍が残っていた場合でも、抗がん剤や放射線で治すことが可能です。
しかし脳の内側の大切な部分に腫瘍が出来た場合、摘出するのは難しいので抗がん剤や放射線治療で小さくする治療していくことになります。
発症したら
医師と相談して手術をするか決めましょう。
上手く摘出できて完治できれば今までどうり不自由なく生活することが出来る可能性が高いです。
抗がん剤や放射線治療をする場合、長い年月をかけて治療を行っていくので医師と相談しながら進めていきます。
水頭症
先天的な生まれつきの脳の奇形により脳の液体(脳脊髄液)がたまり脳を圧迫してしまうことで異常を起こす病気。
後天的な症状としては、脳炎や脳腫瘍が原因で引き起こされます。
犬種としてはチワワがなりやすいといわれています。
特徴としてチワワは他の犬に比べて頭の頂上部に穴が開いていることが多いので、妙に頭が大きかったり、目が変な方向を向いていたら注意です。
エコー調査で事前に調べることが出来たり更に精密に見たい場合CTなどの検査を受けることができます。
症状として
発作が起きた
歩きながら物にぶつかる
子犬、若い犬なのにやけにおとなしい。
抱いたときに、やたらに吠えるなどヒステリックな性格な一面がある。
同じ方向にぐるぐる回る
同じ種類の犬より頭が大きい
目が変な方向に向いている
治療法
脳の圧迫を下げる薬を服用させて、進行を遅らせることをするのが治療になります。
しかし、技術の進歩した最近では手術も行われるようになりました。
脳室と腹腔つなぐチューブを体内にいれて、脳室にたまった脊髄脳液が腹腔に流れるように手術をします。
成功すれば有効な手術ですが、体内に入れたチューブがずれてたり、チューブが詰まったりして再手術をすることで医療費がかかってしまうリスクがあります。
発症したら
(先天的)な水頭症の犬は頭の頂上部の骨が薄かったり、穴が開いていたりする場合がありますので、頭に衝撃を与えないことです、ますます症状が悪化する場合があります。
抱っこする時は気をつけて、頭をたたくなど絶対してはいけません。
認知症
加齢により脳が萎縮することで色々なことが分からなくなる病気。
年を取るごとに脳が小さくなり、脳細胞が小さくなっていくため今まで普通に認識できていたことが分からなくなってしまう病気。
名前や飼い主さんのことも分からなくなり、狭いところに入りたがるといった特徴と症状があります。
症状として
夜中に意味のもなく、鳴きだして止めてもなかなか鳴きやまない
前方向しか歩けず、とぼとぼと円を描くように歩く
狭いところに入りたがり、自分で後ろに下がれなくなり困って鳴く
飼い主さんも自分の名前も分からなくなり、物事に無関心になる。
よく寝て、よく食べて下痢もしないが、やせてくる。
上記なような行動パターンが典型的な例だといわれています。
昼と夜が逆転したり、生活パターンが変わることも。
治療法
発症してしまったら加齢が原因であることが殆どなので、完治できる治療法はありません。
普段から魚に含まれるEPAやDHAなどが入ったドッグフードやサプリメントで普段から予防することが大切です。
発症したら
認知症かも?と思ったら早めに獣医さんに相談して今後のどうしたらよいか相談しましょう。
夜中に吠え出してうるさかったり、飼い主さんが大変な思いをする時は、睡眠薬を飲ませて夜中はぐっすり寝てもらうことになります。
最後に・・・
脳系統の病気は重症であることが多く、変わった行動や様子がおかしかったりします。
医学の進歩によって最近では、犬の体の内部まで見ることが出来る「CT」や「MRI」などといった技術を導入していたり、お手上げ状態から対処できる病気になったと言われています。
早めに発見して勇気を持って病気と向き合い最後まで愛犬に付き合ってあげてください。
もし重度の病気と診断されて悩んでいるのでしたら。
希望を捨てないでください。
後に獣医学の進歩により病気の犬が助かる可能性があるかもしれません。
それまでは愛犬と一緒に付き添っていてあげてくださいね。