犬を血を狙っている蚊、その裏で控えているフィラリアの怖さを実体験を交えて伝えていきます。
フィラリアとは・・・蚊から犬の体内に入りこむ寄生虫のことです。
予防方法は簡単でワクチンを摂取させれば大丈夫です。
私は昔、犬を実家で飼っていた時にフィラリアに寄生されて亡くしています。
そのときの怖い経験談も話して伝えていこうと思います。
フィラリアの怖さをリアルに実感することによって、あなたは気を付けることが出来るようになるでしょう。
もちろん対策や予防法も伝えていきますので、是非最後まで読んでいってくださいね。
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目次
犬の体に蚊から侵入してくるフィラリアの恐ろしさについて
フィラリア症とは・・・成長したフィラリアが最後の場所(最終地点の心臓や肺の動脈)に住み着いた結果、様々な形で犬の体調が悪くなり、最後は死に至る病気です。
感染原因・・・フィラリアは蚊によって運ばれて、犬に感染します。
色々な種類の蚊がいますが、代表的な種類としてはヒトスジシマ蚊・アカイエ蚊などがいます。
既にフィラリアに感染した犬から蚊が感染。
感染した蚊が他の犬にフィラリアを感染させるといった流れです。
①既にフィラリアを持っている犬から血を吸って蚊がフィラリアに感染。
②蚊の中で成長したフィラリアが蚊の針から犬に感染。
③犬の体内でフィラリアが少しずつ時間をかけて成長。
④成長したフィラリアが、内臓まで移動開始。
(この時点で、犬が蚊に血を吸われたら蚊にフィラリアが寄生できる①に移動の繰り返しで広がっていく)
⑤犬の内臓まで到達したら、ボロボロに犯される。
順を追って説明していきます。
蚊を介したフィラリアが最初の感染
①犬から蚊に寄生
蚊が最初にフィラリアに感染した犬の血液を吸うときに、血液中のフィラリアの子虫(ミクロフィラリア)を一緒に取り込みます。
蚊の中に入ったミクロフィラリアは、2回の脱皮を繰り返すことで犬へ感染することができる、幼虫に成長します。
(ミクロフィラリアが幼虫に成長するには、一定の気温になる事が必要で冬の寒い期間は予防しなくてもいいのはこの為)
蚊の中で幼虫になったフィラリア
②蚊から犬に寄生
他の犬に移動出来るようになったフィラリアの幼虫。
次の行動は蚊が血を吸うときに使う針(ストロー状の形の器官)に移動します。
蚊は、血を吸うときにその刺口に針を刺します。
そのときに犬の体内にミクロフィラリアが入り込みます。
しかし、この時点ではあくまでフィラリアが犬の体内に入っただけです。
感染したことにはなりませんし、犬の身体に全く、何の変化も起きません。
体の中でのフィラリアの潜伏中の行動
③犬の体内でフィラリアが成長していく
フィラリア症は、感染幼虫が犬の体内に入ってすぐに、体調の変化が分かるものではありません。
何年もかけて、最終寄生場所の心臓や肺の血管が破壊されてボロボロになった時に気づくことができる病気です。
何年も予防も検査もしていなかったときに症状が出て、初めて気づくことがあります。
体内に侵入したフィラリアからの進路
http://www.tennoji-animalhospital.com/medical/yobou04.htmlさんから写真を引用。
④成長したフィラリアが内臓や心臓に移動
犬の体内に入った感染幼虫は皮膚の下(筋肉や脂肪の周り)で生活しながら2回の脱皮を繰り返し、最終寄生場所に移動できる準備をしています。
準備期間は2ヶ月かかるといわれています。
期間が終わったフィラリアは血管を通って心臓や肺に移動します。
ここまでいくのに大体半年ぐらいかかるといわれています。
その後、オスとメスのフィラリアが出合った時にミクロフィラリアが生まれます。
このミクロフィラリアを蚊が吸うことでまた他の犬に感染していきます。
(ここでフィラリアを媒介させることができます。)
フィラリアが感染した犬の体内
成熟したフィラリアは、15~30センチのそうめんみたいな細長い形をしています。
⑤内臓に到着したフィラリアが食い荒らす
ひっそりと犬の体内で生活していますが、長期間にわたり肺の血管や心臓の内面を傷つけていきます。
そうなると、体中に血液を送り出す働きを持っている心臓や肺の機能に支障が出始めます。
さらに進むと他の内臓の働きにまで悪影響を及ぼして深刻な症状が出てしまい、飼い主さんでも気付ける様になります。
フィラリアの症状
フィラリアの主な症状として下記のような症状ができます。
変な乾いた咳をする
散歩や運動を嫌がる
食欲が無くなる
お腹が膨らむ
元気が無い
尿に血液が混じる
更に肺動脈寒栓を発症して呼吸困難や貧血などの急性症状が現れることがあります。
こういった症状が見られるのはフィラリアに感染してから何年も経ってから出てくる症状です。
まれに体内にいるフィラリアが突然暴れだして、犬に急激な症状を起させて突然死させる場合もあります。
このときは、すぐに病院に連れて行き緊急治療が必要になります。
フィラリアの重病での治療として
ここまで症状が重くなってしまうと、心臓までフィラリアが住んでいるので手術をして摘出する必要があります。
心臓から内臓に入っているフィラリアを取り出した後に次は血液の中にいるミクロフィラリアを殺虫します。
残りの体の中の成虫も子虫も取り除いて、感染を防ぐ内服薬を使って今後感染しないようにします。
しかし、既に心臓や内臓がダメージを受けているので手術しても助かる可能性が低い場合も。
フィラリアを完全に予防する為に
完全に予防するは方法はひとつ。
フィラリア予防のワクチンを摂取することです。
また最善の策としては、最初から寄生させない事です。
蚊の活動期間から蚊がいなくなって1ヶ月までは予防薬を投与する。
フィラリアの予防薬は、薬事法で獣医師の判断なしでは処方することができません。
理由は薬を犬にあげることに対して様々な判断が必要になります。
更に副作用が出ることも考えられるからです。
投薬を始めるときは必ず毎年獣医さんの診断を受ける必要があります。
その他の予防法としては蚊の多い場所や時期の飼育(外飼い)や散歩を避ける。
回避効果がある薬剤を使用する。
蚊取り線香を使うなどのなどの蚊から守る防御対策を行などです。
まとめ(フィラリアについて)
フィラリアについてまとめて見ました。
注意点
最初の感染では気付きにくい。
外飼いしている場合や蚊が発生しやすい時期の散歩は注意する。
気づいた頃は既に体がダメージを受けている場合が多い。
知識として
フィラリアが体内に入ってもまだ大丈夫。
症状は何年もかけて進行していく。
予防法
定期的にワクチンを摂取させる。
外飼いをやめる。
フィラリアは犬が体内に入っても気付きにくいのでかなり厄介です。
最後にフィラリアで亡くなった私の愛犬(太郎)の話
小さいころ実家で外飼いで犬を飼っていた時私は、愛犬をフィラリアで亡くしました。
そのときは20年以上も昔のことになります。
私も当時小学生だったので愛犬が「何かおなかが膨れている」「何か違うところを狙って前足でつかもうとしていること」に対して、様子がおかしいと違和感がありました。
今思えば体が妙に痩せてて、お腹が少し膨れていました。
しかし、その時にはもう間に合わなかったのです。
そして10歳で虹の橋を渡ることになってしまいました。
何で死んでしまったの?と親に聞いたのですが「もう10歳だから寿命なんだよって」言われたことを思い出しました。
親はまだ小学生だった私に対して寿命で亡くなった・・・・といって私を納得させたのです。
しかし私は中学生になってふとした時に、図書館で調べていくうちの愛犬がフィラリアに掛かっていた事に気づきました。
とても悔しかったです。
その時は親をとても恨みました。
当時の私の家の経済状況では犬の治療費も出せなかったと思います。
もしかしたら、高額な手術は無理だからそういったのかもしれません。
また20年以上前なので医療の技術も今ほど発達していなかったし、フィラリア症はかなり進行していたのでもう手遅れだった可能性があります。
昔は犬を外飼いすることが普通の時代でした。
当時、九州に住んでいたことで大きな台風が来て家に犬を入れたことがあります。
台風が収まって外のハウスに戻そうとした時に外に出たがらないんですよね。
やっぱり家の中にいたくて必死に抵抗していました。
「なんで室内飼いしてあげなかったのだろう」
あの時、私が親に「家の中で飼ってあげて!!」と必死に頼みこんでいたら・・・
もし家の中で飼うことができていたら・・・・愛犬はフィラリアに犯されずに済んだかもしれません。
もし既にフィラリアにかかっていたとしても・・・
短い10年という犬生をできるだけ一緒に居てあげることができたと思うと後悔しかありません。
これから愛犬と一緒に暮らしているあなたにはこういった思いを絶対して欲しくない!!
気分が悪くなったり嫌な気分になった方もいらっしゃるかもしれません。
あえてフィラリアの怖さを具体的にお伝えして予防してもらうために記事を書きました。
フィラリア症には気をつけてください。
あなたと愛犬が幸せになることを願っております。