過去にリコールがあったドッグフードの事情について伝えていきます。
愛犬に毎日食べさせてあげるドッグフードは安心・安全なものが良いですよね。
ドッグフードも人間がつくっているので、たまに誤って間違いを起こしてしまい、不適切な商品をつくってしまう場合があります。
もちろんリコールをしてメーカーが自社の商品を回収していきます。
人間の食品もメーカーが不適切な商品を販売していたら、その商品は販売中止となり、お店から回収されます。
しかし、私達からすると愛犬が毎日食べるドッグフードに不適切なものが含まれていると今後、安心してそのドッグフードを食べさせることができません。
問題を起こしたドッグフードは二度と買いたくないと思うはずです。
では、どんな事情でリコールされることが多いのでしょうか。
リコールになる様なドッグフードを避ける方法も書いています。
是非最後まで読んでいってくださいね。
目次
そもそもリコールとは何?
リコールとは、欠陥製品を生産者が認めたうえで、公表して製品を一旦回収するという行為です。
簡単にいうとドッグフードに何か不具合があれば、そのドッグフードを作ったメーカーが自主回収してくれるということです。
愛犬に食べさせる物でリコールしなければいけない商品を買うなんて絶対に嫌ですよね。
犬「ちょっとお腹痛いんですけど・・・ドッグフードのリコールお願いできませんか?」
なんていう感じで、しゃべる事は絶対にできないですからね。
食べるのは愛犬なので、ドッグフードの不具合であったとしてもすぐにそのメーカーのドッグフードが原因だとは分からないです。
フードを食べ終わった後に、愛犬の様子がおかしくても信用している製品なのでたまたま犬の体調が悪いのかな?といった感じで飼い主さんも見落としてしまいがちなんです。
これは別に飼い主さんが悪い訳ではなく、食べ物のリコールの大半の場合。
問題が起きてからメーカーが動くことが多いんですね。
例えば、あるメーカーのドッグフードを食べた犬の飼い主が健康被害を訴えることが多いので調べてみると不必要な栄養素や異常な物が入っていたのでリコールするといった流れです。
当然メーカー側からリコールしますという場合もありますが、多くの場合が消費者側が何かが起こった後に、メーカに訴えてリコールをするということが殆どです。
ドッグフードを買う飼い主さんからしたら不安ですよね。
私だったら、ブチ切れて家にあるおなべのふたと果物ナイフを装備してメーカーに乗り込んでしまうかもしれません。
ドッグフードのリコールは、過去に何年も前から起こっているので大手のドッグフードだからといって安心という訳ではないです。
これから本題となるのは、有害物質が検出されたドッグフードです。
有害物質が混入したドッグフードが原因のリコール
リコールの原因もさまざまあるのですが、有害物質が含まれたドッグフードのリコールを見ていきましょう。
2007年にアメリカで起きた、ペットフード大量リコール事件というものがあります。
賢不全などにより約4000匹の犬猫が病気になったり死亡したという恐ろしい事件です。
どういう原因で起こったかというと、ドッグフードの中に、メラミンとシアヌル酸という有害物質が含まれていました。
なぜメラニンやシアヌル酸は入っていたのか?ということに対しては謎のままです。
もともとこのドッグフードはアメリカ・ヨーロッパ・南アフリカで販売されていましたが、中国製のドッグフードでした。
やっぱり中国製。
と心の声が聞こえて来そうですが、ドッグフードに関しては、中国が100%悪いという証拠もなかったので真相は闇の中です。
理由は中国で作れば生産コストが安いからです。
中国から作られた原料、小麦グルテンにメラニン入っていたのです。
アメリカが販売会社だから安心ということもあったかもしれませんが、実情としては原料などは中国の工場で作っているドッグフードだったんですね。
原料は中国なのになぜアメリカ製と表記できるのか?それは最終的に加工した国がアメリカだからです。
ドッグフードは、最終加工をした国で製造したという表記が出来るのです。
このようなことが原因でリコールとなったドッグフードが過去に何回もアメリカを中心に発生しています。
有害物質の混入や品質チェックによる問題は続いていおり、別のケースではさらにサルモネラ菌やポリスヌツ菌が入っていたことにより食中毒の危険性があるとしてリコールされています。
サルモネラ菌は毒性が高く人間にも害を及ぼします。
動物からも人間に感染する危険性があり発症すると熱が出たり・下痢・嘔吐・胃腸炎・といった症状が出ます。
ペットがサルモネラ菌にかかって、子供に感染するといった可能性も考えられます。
しかし犬がサルモネラ菌にかかっても分かりにくかったり、病気を特定できなかったりするので厄介です。
さらに抵抗力の低い人間の子供や赤ちゃんが謝って、菌に感染ししたドッグフードを食べたりしたら重症になり死亡することもあるので大変です。
食中毒の菌が検出されたメーカはまた同じことを繰り返す
サルモネラ菌とポリスヌツ菌は「水分があるところではないと発生しない」といわれていますが、問題になったドライフードは熱処理をしているのでこういった菌は死滅するはずなのです。
さらにドライタイプで水分が少なく菌が付きにくい性質なのに?という疑問がささやかれています。
しかし検出されたということは、作った後のどこかの製造過程や保存方法に問題があると専門家の人たちは予想しています。
実際にフードに食中毒菌が検出されたメーカー側もおなじ問題を何度も引き起こしています。
同じことを繰り返しているということはなにか共通している問題があるのでしょう。
ドッグフードのメラニン混入について
メラミンの混入が何かの間違いや偶然だということを信じたいですが、中国の業者が製造コストを下げるために小麦グルテンに意図的にメラニンを入れているといった声も専門家から聞きます。
たんぱく質の濃度を上げるにはコストがかかります、そこで安価でたんぱく質を添加できるメラニンの登場です。
あくまで仮説ですが、製品のたんぱく質の基準値を上げるために、小麦グルテンにメラニン混入した。
どう考えても意図的に中国の業者がやっているとしか思えません。
普通に考えてメラニンって何かの間違いで入ることは考えられないです。
そして、これではさすがにまずいと思った日本は2009年にペットフード安全法を作りました。
しかし実際は名ばかりで業者の利益を優先した法律ばかり。
飼い主さんはメーカーを信じることしかできないので具体的にどこの国が原産地なのかを調べる必要があります。
しかし全ての原料がどこで生産されているか把握するのは難しいのが現状です。
2007年にメラニンが入ったドッグフードと同じ商品が日本の東北地方でも売られていたという話もあります。
また日本にはたくさんのアメリカ製のドッグフードが輸入されているということも覚えておいてください。
不当表示によるリコール
ドッグフードのリコールのイメージとして。
どうしても、健康被害がでてしまう商品がリコールされる商品と勘違いしがちですが、実はそうでもない場合もあるんですね。
リコールの中にも、段階がいくつか分かれています。
例えば、広い範囲で重い健康被害の報告があったリコール、軽い健康被害があったリコール、最後に健康被害のないリコールです。
上記でご説明した有害物質のメラミンが含まれている場合は、広い範囲で重い健康被害のあったリコールに当てはまりますよね。
健康被害のないリコールを見ていきたいと思います。
健康被害のないリコールの中の一つとして、不当表示によるリコールがあります。
不当表示とは、産地偽装と似ていますが全く違うんですよ。
何かというと、ドッグフードに書いているラベルにおいて認められていない表示のことです。
例えば、「癌を絶対予防するドッグフード」という消費者側を勘違いさせるような表示はできません。
そういった商品はリコールの対象となります。
なぜならドッグフードは薬事法に定められた医薬品や医薬部外品ではないので病気の予防や改善効果をハッキリ証明することができないからです。
要は消費者側にドッグフードを誇大に宣伝をして勘違いさせるような表示をしてはいけないんですね。
細かいところではありますが、こういった理由でリコールになる場合もあるんです。
ドッグフードの表示法のキャリーオーバーについて
なぜこういったリコール問題が起こるのかというとドッグフードの成分表示法についてのグレーゾーンのキャリーオーバーというものがあります。
キャリーオーバとは製造段階で混ぜていない原料だったら表示しなくても良いというルールです。
キャリーオーバーの説明
メーカーがドッグフードを製造をする段階で、仕入れた原材料を買うのですがその原材料を作って売っている下請けの業者が原材料に何か混入していても、メーカー側は下請けが混入したものに対してパッケージに表示しなくても良いのです。
分かりやすく例えると
あなたがドッグフードを作って売り出す時に材料をとなる肉を業者から買い受けます。
その業者があなたに渡す肉に保存用の添加物を入れても、あなたにはその肉から製品を作ってパッケージをしてを売るときに、業者が入れた保存用の添加物を原材料として記載しなくても良いというルールです。
誰かが「あなたが作っているドッグフードに添加物が入っている」という指摘を受けても、あなたは添加物が入っていることは知らないという言い訳も出来るのです。
もし知っていたとしても記載する義務も無いのでわざわざ売り出すのに不利になることを商品に書くことも無いですよね。
こういった業者側の利益を優先しているのが日本のペットフード業界の現状です。
添加物については下記リンクの記事に記載していますので気になる方は見て行ってください。
リコールされるドッグフードに対してのまとめ。
リコールの説明
①リコールとは、不適切な商品をメーカーが回収すること
②有害物質の混入が原因のリコールがある。
③リコールも種類があり、すべてに健康被害が出る訳ではない。
④フードの原料を全て把握するのは難しい。
⑤日本ペットフード安全法は抜け穴ばかり。
⑥最終加工した国で作られたドッグフードが○○製と表記が出来る。
防ぎ方と対策
①出来る範囲で原材料などメーカ・下請けなど加工している国や工場まで確認する。
②安い粗悪品のドッグフードは避ける。
③一度リコールを出した会社はまた同じ理由でリコールされる製品を出す可能性が高い
ドッグフードの製品自体のリコールについては完全に防ぐことは難しいのが現状ですが、これらの事を覚えておけば危険なドッグフードを回避できる可能性をあがります。
最後に・・・
あなたのペットに何かしらの被害を与えかねないドッグフードは絶対に買いたくないですよね。
もちろんメーカーが悪いのもありますが、飼い主のあなたにも責任があります。
厳しいようですがそのようなドッグフードを選んでしまったあなたの責任なのです。
100%防げるかはわかりませんがドッグフードに気を配っていればリコールの商品を買う確率は格段にさがるはずです。
信頼していたドッグフードメーカーに裏切られるのは、すごく悲しいことですが、一番被害を被るのは、あなたの愛犬です。
しっかり責任を持ってドッグフードを選びましょう。
あなたの愛犬にはドッグフードを選ぶことができませんので、飼い主のあなたが責任をもってじっくり選んであげてくださいね。