食糞を直すために犬が便を食べることについてきちんと理解をして解決できるようになりましょう。
「愛犬が、ウンチを食べる癖が直らないで困っている」
「成長すれば食糞は無くなるって言われているけど・・・不安」
といった悩みを抱えている人に対して伝えていこうと思います。
先に結論を伝えておきますが、犬の食糞についてこれをすれば絶対治るといった方法は明確にはありません。
改善するにあたって、大切なことは食糞をする前にすばやく片付けることを習慣にしてください。
そうすれば殆(ほとんど)の場合、食糞行動が少しずつ治まり食糞を解決することが多いようです。
早く直したい場合。
どういった理由で食糞をするのか理解する必要があります。
私達からするとウンチを食べるということはマイナスなイメージです。
しかし
実は犬にとって食糞はごく普通のことなのです。
この記事を読んでもらい深く理解してもらえれば、防止方法・改善案・軽減できる可能性が見つかると思います。
そして少しでも早く収まる可能性も高くなるでしょう。
なぜ食糞をしてしまうのか?
理由と原因を本編で探って深掘(ふかぼ)りしながら解決方法を一緒に探していきましょう。
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目次
犬が便を食べる食糞賞の原因と解決方法
子犬が食糞をするということをよく聞きます。
初めて犬を迎えた人が、ウンチを食べているとショックを受ける人がいるようです。
しかし、安心してください。
子犬による食糞は成長するにしたがって無くなることが殆(ほとんど)です。
しかし子犬以外の場合。
あなたの環境や状況などで原因を作りだしている可能性があります。
子犬が食糞をする理由
子犬が食糞する理由も様々です。
迎えたペットショップの管理状態が悪く十分なご飯が食べられなくて栄養不足を経験している可能性があったり。
親と早く引き離されて一人の状態が長くストレスが溜まってしまい食糞を引き起こしているなどの原因があります。
実際に知り合いからお話を聞いたケースで
環境の悪かったペットショップでご飯が満足に与えられなかった為に、食糞をしていた子犬がいたのを聞いた事があります。
純粋に美味しいから
子犬はまだ身体が成長しきれていません。
特に身体の小さい小型犬などは食べたときに消化する器官があまり発達してない事が多いです。
食べた物を消化しきれていなくて、ウンチの中に味や栄養素がまだ残って混じっていることがあります。
子犬からすると、匂いを嗅いでしまうと美味しいものと判断してしまって食べてしまいます。
人間の赤ちゃんでもそうですが、小さいころは特に何でも口に入れてしまうことが多いのです。
おなかがすいている
ご飯が足りていないときは、自分のウンチを食べて飢えを防いでいたり自給自足をしているケースがあります。
ご飯を満足して食べれなかった環境で生きてきた犬の場合。
野生時代の延命方法の名残(なごり)で食料がないと死活問題になるので飢えを防ぐために食糞をしていた本能とも考えられます。
さらに子犬はとても好奇心が強い生き物なので、自分の出した糞にも興味を持ちます。
それがエスカレートして食糞という行為が癖になるケースがあります。
食糞で有名な事件
実際に中国で食糞する子犬を飼った飼い主が、怒ってショップに返品を求めた事件がありました。
しかしペットショップの店員さんは「大人になれば大丈夫だから安心してください」と伝えました。
ですが、飼い主が納得しなくて怒って子犬を投げてつけてしまい犬が死んでしまったという悲しい事件が中国で起こっています。
犬の命を完全にモノだと思っている女性の飼い主に、私は激しい怒りを覚えたこと記憶があります。
こういった悲しい事件を無くすために飼い主側にも知識が必要なのです。
早い時期から母親から離されて育った子犬
母親が近くにいる環境の子犬だと糞は母親が早めに処理します。
その時に母親は子犬の糞を食べて片付けます。
その場面の記憶が残っているので、食糞することが当たり前なっている可能性があります。
特に早い時期に母親がいない環境で育った場合。
近くに糞が残っていることが多いので、暇なとき退屈しのぎで口に含んでしまうことがあります。
食糞は小さいうちに止めさせた方がいい理由。
愛犬の食糞は見ていて気持ちいいものでもありません。
犬は私達の顔を舐めてくることが愛情表現ですから、ウンチを食べた口で舐められるのは臭いし嫌ですよね。
さらに散歩中に、他の犬や他の生き物のウンチを食べてしまうとウイルスや寄生虫が体の中に入ってしまう危険があります。
何よりも不潔ですよね。
食糞する癖が治っていない時期の散歩は、ウンチには絶対近寄らないようにしたりウンチが落ちていないルートを散歩させるようにしましょう。
小さいころから注意することで、改善することも早くなります。
食糞を習慣化させると成犬になっても食糞をしてしまいます。
早めにやめさせましょう。
成犬の食糞の原因
大人になっても食糞をしてしまう理由。
日ごろから留守番が多く散歩が足りなかったり運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足で満足に得られなかったりしている。
こういった場合はストレスが溜まってしまい、暇な時間にお遊びで口の中に入れてしまっている場合があります。
家に帰ってみてウンチがかじられている跡があったり、バラバラに散らばっている時などは上記のことが原因の可能性があります。
あなたに構ってもらうため
犬はウンチを食べた時にあなたが大騒ぎして声をあげていることに快感や喜びを感じたりする場合があります。
また同じ快感を得たいと思いわざと食糞をやってしまう場合があります。
ウンチを食べると飼い主が構ってくれるとワンちゃんは覚えてしまっているのです。
この場合は無視をすることで解決する事が多いようです。
もちろんウンチは早めに処理してくださいね。
ウンチを隠すため
過去にトイレのトレーニングをしていて失敗したときに叱られることが記憶に残っている可能性があります。
ウンチをすると怒られると思って食べて隠してしまいます。
私たちでいうと、証拠隠滅のために書かれたメモを口の中に入れて飲みこむような行動でしょうか?
この場合ウンチの場所に失敗しても怒らないようにしてください。
あなたがウンチを片付けるのを真似をしている
信じられないかも知れませんが、あなたがウンチを片付けるのを真似している可能性があります。
犬の母親はウンチを片付けるために口の中に入れて食べて処理しています。
もしかしたら愛犬はウンチを片付けているつもりでいるかもしれません。
ドッグフードに慣れていない
ドッグフードを変えたばかりの時に食糞をするようになったという場合。
新しいフードがまだ体に対応していなくて排出された状態です。
そのため、消化不良で成分が残っておりウンチに美味しそうな匂いや味が残っているのでパクッと食べてしまいます。
ドッグフードが足らない
栄養不足やお腹が空いていてウンチを食べている可能性があります。
まずはドッグフードの裏を見て愛犬に与える量を確認してください。
食事量が多かったら下痢をしたり残すようになります。
フードの量を少し多めにしながら様子を見ても見ましょう。
ドッグフードが合っていない
粗悪なドッグフードや、愛犬に合っていないフードを与えているている時。
栄養を完全に吸収できずにウンチに味などニオイが残っている場合があります。
中には香料で無理やり食いつきをあげている製品もあるので、ウンチに匂いが残ってしまう可能性が高いといえるでしょう。
何か栄養素が不足して食糞をしている場合はドッグフードの変更を検討しても良いかもしれません。
犬は人間の体重1㎏あたり約4倍のタンパク質の量を必要とします。
特に犬にとって一番必要なタンパク質が不足すると栄養不足で食糞を引き起こす可能性が高いといわれています。
今使っているドッグフードの裏面の原材料を確認して、肉などの動物性タンパク質が一番最初に名前が来ているか確認してください。
(フードには1番多く含んでいる成分や原材料を最初に記載するといった表示法のルールがあります。)
とうもろこしや穀物類が最初に記載しているのでしたら、ドッグフードの変更を検討してみても良いかも知れません。
もしかしたらドッグフードが原因かも?
とお考えでしたら、タンパク質を主原料にしているドッグフードを食べさせてみることを検討してみてはいかがでしょうか。
しかし、動物性タンパク質が多いドッグフードとなると100gあたり150円~の値段になってしまいます。
経済的にドッグフードの変更が難しいようでしたら、鶏肉(とりにく)をフードにトッピングして与えてみることをお勧めします。
老犬の場合の食糞
老犬の場合は認知症が主な原因の場合が考えられます。
認知症からの誤食という場合が特に多いです。
さっき食べたことを忘れてしまい栄養不足や餓えの状態と勘違いして自分のウンチを食べてしまう。
さらに認知症からくる異常な食欲が原因で食糞をすることに拍車をかけてしまうといったことも考えられます。
残念ながら認知症で食糞をしている場合は難しいです。
でも食糞する前にウンチを処理することはやめないでくださいね。
そして食糞を発見したら、お口をやさしく拭いてあげましょう。
認知症ではなく、年をとって消化不良を起こしている場合は何とかできるかもしれません。
特に日ごろからふやかさずにそのままドライフードを与えている場合。
消化しにくいのでウンチになって柔らかくなり、匂いもするのでそのまま食べるといったことが考えられます。
その場合、フードをふやかしたり鰹節(かつおぶし)の煮汁をかけてあげたりヤギミルクなどで+α(プラスアルファ)をさせてあげると良いでしょう。
また、老犬の場合は消化器官が弱くなっています。
食事を1日に与える量は変えずに、一度に食べさせる量を少なくして何回かに分けてあげるようにしてみてはいかがでしょうか?
食糞の予防方法・対策
最初で伝えたとおり、対策はウンチをしたらすぐ片付けてください。
更に以下の予防法と対策を根気よく繰り返すことで少しずつ少なくなっていきます。
ウンチをしたらすぐ呼ぶ
ウンチをしたらあなたのところに行くという行動パターンを作っておくことです。
ウンチ→食べる×
ウンチ→あなたの所へ行く
ということを覚えさせるのです。
ウンチをした時にすぐにこっちにきたら褒めたりオモチャなどオヤツをあげるなど喜ぶことをしてあげましょう。
これを繰り返すことでウンチ→あなたのところに行くという習慣をつけます。
そしてウンチはすぐ片付けてください。
家族がいる人でしたら、2人がかりで実践するとやりやすいです。
中にはウンチをしたあとすぐ食糞をしてしまう犬がいます。
その場合、よく観察してウンチをしそうなタイミングと行動パターンをよくつかんでおきましょう。
でも排便中に待ち構えることはしないでください。
犬がウンチは美味しいんだと思ってしまい。
あなたに食べられると思ってしまい、さらにウンチに対して執着心を持つようになってしまいます。
私達が愛犬のウンチを食べることなんて絶対しません。
しかし、犬にとって食べ物は野生時代から貴重な命の生命線だったので執着心はもの凄く強いのです。
食糞防止スプレーをウンチにかける(あなたの留守が多い場合)
ウンチをすぐ回収するといった方法ではあなたが仕事に行っている間はどうしようも無いといったことがあります。
その場合は食糞防止スプレーをかけてあえてウンチの匂いを嗅がせてウンチは美味しくないと認識させてしまえば良いのです。
上手くいけば、ウンチ=まずいと愛犬の記憶に刷り込ませることができます。
確実に治るとは言い切れませんが、食糞防止の嫌なニオイをする市販のスプレーがあるので買ってみてはいかがでしょうか?
回収する前にウンチを食べてしまったら。
無反応や無視をがんばって貫(つらぬ)いてください。
反応してしまうと犬が喜んでしまいウンチを食べることを誘発させてしまうことになります。
食糞防止のサプリを使う(あなたの留守が多い場合)
食糞防止のサプリをフードにかけてみたり、食べさせるといった方法があります。
しかし、サプリを使ったからといって絶対治るとは限りませんし、サプリを与えているから良いやと用を足したばかりのウンチを放置することは絶対やめてください。
食糞防止サプリはあくまで補助用と考えたほうが良いでしょう。
食事の量を見直す
最初の方で話したとおり、おなかがすいていたり栄養が足りなかったりすると食糞をしてしまいます。
きちんとドッグフードの与える料を確認して栄養不良で体がやせていないか、体を触ったりしてチェックしましょう。
あばら骨が出ていないか、身体の肉付きはどうでしょうか?
ちょっと、やせ気味だった場合は食事の量を増やしてみても良いかもしれません。
また、消化不良になる病気を患ってはいませんか?
心当たりがあるなら獣医さんに相談しても良いでしょう。
注意して欲しいこと
ウンチを食べている時に叱(しか)らない。
その場所でウンチをするといけないと思ってしまい、あなたが見つからない場所に隠れてウンチをするようになる場合があります。
そうなってしまうと、トイレトレーニングがなかなか覚えられなかったりします。
ウンチを食べても騒がない。
犬がウンチを食べれば構ってもらえると思ってしまいます。
絶対食糞をさせない方法
どうしても一時的に止めさせたい場合。
口輪をしてしまえば口を開けることが出来ませんから当然食べることが出来ません。
しかしこれでは、愛犬がストレスを抱えてしまいます。
口輪をはずしてしまったらまた食べるようになる可能性があるので根本的な解決方法になりません。
まとめ
犬が食糞をすることについてまとめました。
食糞の原因。
消化不良で味が残っていて美味しい。
子供のころの栄養不足や飢え。
ストレスを抱えてる。
遊んでいる。
あなたの真似をして片付けている。
ウンチを隠すため(過去のトイレトレーニングの失敗)
認知症。
注意すること。
ドッグフードが原因ではないか?
ストレスを解消してあげているか?
食事の量は十分か?
してはいけない事。
食糞をしたら怒る。
騒いだり大声を出さない。
トイレトレーニングの失敗を怒る。
ウンチをするのを愛犬の後ろで直ぐ待ち構える。
知識として
ウンチを食べることは犬にとって普通。
子犬の食糞は成長につれて直ることが多い。
予防&直す方法。
食糞をしても黙って諦めないで直ぐウンチを片付ける。
ウンチをしたらすぐあなたの方に来させる。
食糞防止のスプレーを使う。
最後に・・・
あなたの愛犬が食糞をするという行為には様々な理由があります。
これを期にあなたに「何か伝えたいことや、不安があるから食糞をしている」と考えてもよいかもしれません。
そうした思いを持ち続けることで愛犬とより強い絆を作るきっかけになります。
食糞は大きくなるにつれて治っていくことがほとんどです。
しかし、なにも対策をせずに放っておくと成犬になっても食糞をしてしまうといったことがあります。
あなたが諦めてしまったり、犬が癖になってしまうとなかなか治りにくい場合がありますので早めに直してあげてくださいね。
食糞を「やめさせる」という意識ではなく絶対「させない」というという強い意識を持ってください。
焦るのは分かりますが気長にやさしく大きな心をもって改善に取り組んであげてください。
あなたが努力や改善をあきらめずに繰り返していくことで、食糞は絶対直ります。
そして最後まで愛犬を信じてあげてください。
あなたと愛犬がいつまでも楽しく暮らせるように祈っています。