ドッグフードに入っているエトキシキンについて悪影響などの説明をしていきます。
「ドッグフードに入っているエトキシキンって何?」と疑問に思っている人に対して伝えて行こうと思います。
「エトキシキン」っていかにも体に悪そうな名前の響きですよね。
イメージ通りで愛犬の体に悪影響を及ぼす可能性がある成分といわれています。
このページを見ることでエトキシキンがどういうものなのか理解できるようになります。
食べた犬に対してどういった影響があるのか?何故使われるのか?といった点を深堀して解説していきます。
目次
ドッグフードに入っているエトキシキンについて
アメリカにあるモンサント社という会社が1950年に開発した、脂溶性で水には溶けないが油で溶ける性質を持った酸化防止剤になります。
食べ物を劣化させないように添加させる科学合成物です。
今では、飼料用やドッグフードの防腐剤として使われています。
エトキシキンは抗酸化剤(酸化するのを防ぐ)の働き
食品は時間が経過して、熱や光、空気などに触れたりすることで酸化という変化を起こします。
分かりやすい酸化の例として、切ったをリンゴをサランラップに巻かずにそのまま時間を置いたら黄色くなりますよね。
これは酸化によって起きる現象です。
黄色くなったリンゴについてどういうイメージが沸きましたか?
酸化することで、見た目がかわったり、風味がおちたり、味が変わったり、鮮度が落ちてしまう、などといったマイナスなイメージが思い浮かんだのではないでしょうか?
良いイメージは浮かびませんよね。
酸化した実際の食べ物においては、頭の中で想像された通りになることがほとんどです。
更に時間が経過すると、悪臭や異味(味の変化)着色の発生(色の変化)、栄養成分の減少などがおこります。
そして、いったん酸化すると元に戻すことはできません。
更に時間がたつにつれてカビや細菌が繁殖して腐ってきます。
だから酸化を防ぐためにエトキシキンを使って「抗酸化」をする必要性があるのです。
ドッグフードにはエトキシキンが入っている
エトキシキンは安価で非常に強力な防腐効果があるのが特徴です。
しかし、このエトキシキンには毒性があります。
毒性があるため人間の食品の添加物とは認可はされていないのです。
しかし、家畜や繁殖用の魚の飼料として認められていてとても安上がりです。
どれぐらいの認知度があるかというと「エトキシキン無しではコストが高くなって家畜用飼料は生産できない」とまで言われています。
昔は、家畜用飼料の業者が他の事業としてペットフードを作っていることが特に多かったのです。
そのためドッグフードにエトキシキンを入れるのが一般的でした。
昔なので、今みたいにドッグフードの安全性は考えらてなかったと思いますし私たちみたいにペットは家族という意識を持っている人は少なかったのでしょう。
問題はエトキシキンの毒性と量
なぜ犬の健康を害するといわれているのかというと、その毒性もさることながらドッグフードに使われているエトキシキンの量です。
WHO(世界保健機関)を定めているエトキシキンの人間の一人当たりの1日の許容量は1PPm以下になります。
更に言うと1PPM以下でも毒性があり危険といわれているので、日本では人間用の食べ物に関するものほぼ全てに使用を禁止しています。
しかし、日本のペットフードのルールではエトキシキンは一日の量は75PPmまで摂取させて良いというルールがあるのです。
メーカー側は人間よりも75倍の量のエトキシキンをドッグフード使って売り出して良いということになります。
ドッグフードの75PPMという量は、フード1000kgに対して75gのエトキシキンしか添加しては駄目ということです。
単位の説明としてppm(パーツ・パー・ミリオン)は100万分の1%という意味になります。
1ppm = 0.0001% になり、10.000ppm = 1%です。
100万分の1ということです。
ドッグフードの量にエトキシキンの使われている量を計算すると、体重5kgの犬が75PPMのドッグフードを100g毎日食べると人間の25~75倍も多いエトキシキンを毎日摂取していることになります。
このことが問題になっているのです。
エトキシキンの量を減らせば良いという意見がありますが、75ppmより減らしてしまうと腐りやすくなるためなかなか減らせないのです。
他の防腐剤にビタミンEがありますが、危険性を除くと効果やコストの面において比べ物にならないぐらいエトキシキンのほうが優れているのです。
ドッグフードの販売者やメーカは、なるべく腐らせないため許容された限界までの量のエトキシキンを使います。
アメリカの食品医薬品局の獣医療センターでは
ドッグフードに入っているエトキシキンがアレルギー反応、皮膚病問題、内臓への障害、異常な行動、癌(ガン)などのいろいろな副作用を誘発すると愛犬のオーナーからの報告を受けている事例ががあります。
なぜ腐らせにくいようにするのか?
腐ったら見た目や臭いですぐ分かるので、飼い主さんのクレームが飛んでくるという事を販売する会社は恐れているのです。
ドッグフードには油がふくまれており、油は酸化しやすいといった特徴があります。
添加物を使って酸化を防いで腐りにくくして、ドッグフードは長く持つことを売りにすれば当然売り上げも上がります。
現在市販されているドッグフードの中には人間の許容量の25倍~75倍までのエトキシキンが使われているものがあります。
犬の健康を考えて量を決めているのではなく、フードが腐るか腐らないかという事を優先的に考えて作られているのではないかという愛犬家からの意見があります。
ドッグフードの成分表に記載されない場合もある
エトキシキンは製造の段階で添加(てんか)しなければ表示義務がないのです。
これはキャリーオーバーといった法律の抜け道を上手く利用しているのです。
キャリーオーバーとは
キャリーオーバーとは製造している段階でエトキシキンが使われていないのでしたら、記載しなくて良いといったルールです。
裏を返せば製造段階に入る前の原材料を作る時に添加していても記載はしなくて良いという事になります。
そのため表示していない製品もあります。
キャリーオーバーはエトキシキンに限らず他の添加物にも適用されています。
無添加と記載していても、保存期間が1年などといったドッグフードなどはエトキシキンや保存料を使っている可能性があります。
エトキシキンについてまとめ
エトキシキンについて分かりやすいようにまとめておきました。
メリット
使用コストが安い。
防腐効果が長持ちする。
デメリット
毒性が強い。
与え続けていると病気になる可能性が高い。
エトキシキンが原因で考えられる病気
癌(ガン)
アレルギー
皮膚病
内臓障害
異常行動
注意点
日本では人間には使用禁止されるぐらいの危険性がある。
キャリーオーバを使って、メーカが記載していないにも関わらず混入させている可能性がある。
最後に・・・
エトキシキンは食品を腐らせなくするように科学で作られた物質です。
ドッグフードを作っている企業や会社からしたらコストが安くてとても効果があるので良く使われています。
しかし、許容量超えた量を犬が食べると毒性が強く、さまざま病気を引き起こす可能性があります。
食べさせ続けると将来にわたって愛犬の健康を損なう可能性がありということです。
日本のペットフード規制は非常に緩く、エトキシキン以外にも有害な添加物が使われている可能性があります。
今一度、ドッグフードの原材料をしっかり確認してみることをおすすめします。
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